ほえほえ^~、どうも、米国高配当ETF投資家のほえタコです。今日は小ネタ回です。
結論から述べると、VTV(バンガード 米国バリューETF)よりもVYM(バンガード 米国高配当株式ETF)のほうがバリュー度が高いんじゃないの?というお話です。
モーニングスター社のサイトでは自社の独自基準(Morningstar Style Box)を用いて、ETFにグロース株やバリュー株がどのくらいの比率で含まれているかを公開しています。
さっそくモーニングスター社のページでVTVとVYMの情報を調べてみると、次のようになりました。
ティッカー | バリュー | ブレンド | グロース |
---|---|---|---|
VTV | 59 | 27 | 15 |
VYM | 59 | 36 | 5 |
(ソース※2019年1月16日時点)
- VTV(Vanguard Value Index Fund ETF Shares Report (VTV) | Asset Allocation Summary)
- VYM(Vanguard High Dividend Yield Index Fund ETF Shares Report (VYM) | Asset Allocation Summary)
表中の「ブレンド」はグロースとバリューの中間を指します。
VTV(バンガード 米国バリューETF)にどうしてグロース銘柄が15もあるの?と感ずるところではありますが、あくまでモーニングスター社の独自基準に基づくものです。
例えば実績PERが低くても来期の業績予想が悪ければ割高銘柄になり得ます。指数組み入れ後の株価変動でも割安ー割高は流動的に変わるものです。
少なくとも僅差ではあるものの、VYMのほうがバリューに近いかなといった印象です。
別の指標も見てみましょう。
ティッカー | 予想PER | PCFR | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
VTV | 12.30 | 8.93 | 1.97 | 2.90 |
VYM | 11.92 | 10.02 | 2.26 | 3.54 |
(参考)
- PER(株価収益率)= 株価÷1株あたり純利益(EPS)
- PCFR(株価キャッシュフロー倍率)= 株価÷1株あたりキャッシュフロー
- PBR(株価純資産倍率)= 株価÷1株あたり純資産(BPS)
上記いずれも値の小さい方が指標上は割安とされます。
比較の難しいところですが、予想PERではVYMが割安、PBRではVTVが割安ですね。
設備投資を積極的におこなう企業に高配当銘柄は少ないためか、減価償却費が加味されるPCFRではVTVの方がバリューです。
過去12年間の比較チャートです。(配当金再投資込み)
年平均成長率はVYMが6.73%で、VTVの5.86%をアウトパフォームしています。
標準偏差(価格変動リスク)もVYMの方が低く、シャープ・レシオやソルティノレシオでもVYMの方が勝っています。
(参考)VYM vs VTV – Backtest Portfolio(PORTFOLIO VISUALIZER)
もっともこれはあくまでバックテストによるものですから、将来的にどちらが勝つかは分かりません。
ただ、VYM(高配当選別)は米国バリュー株投資の戦略として有力である、とは言えそうですね。
PERやPBR等の指標でも、VYMは同じ高配当系ETFのHDV(iシェアーズコア米国高配当株ETF)よりもバリュー寄りです。VTVと比較しても遜色ないバリューです。
VYMは配当利回りが高い分、VTVよりも税金によるロスが大きいとの意見もありますが、長期的な忍耐を試されるバリュー投資ではVYMによって得られるインカムは心の支えとなるでしょう。
最終的には両者の構成銘柄を比較して(例えばVTVにはバークシャーハサウェイが入っています)長期的に持ちたいと思える方を選択するのが一番良いと思います。
それでは明日も頑張っていきましょう。たこたこ^~