ほえほえ^~、どうも、ほえタコです。
ほえタコは現在、HDV(iシェアーズコア米国高配当株ETF)というアメリカの高配当企業を集めたETFを株式ポートフォリオの100%で運用しています。
界隈では「米国株だけに投資していれば十分。新興国やヨーロッパ株式は必要ない」との意見が強いものの、将来の不確実性に備えるのであれば地域分散しておいた方が後悔は少ないかもしれません。
欧州株式市場のインデックスETFであるVGK(バンガード FTSE ヨーロッパ ETF)の分配利回りは2019年1月17日現在、3.81%です。
これは米国高配当ETFたるHDVの利回り(3.60%)を上回る水準です。インカム狙いでも魅力的ですし、ヨーロッパ自体のバリエーションが割安です。Morningstar社の情報によれば、VGKの予想PERは11.80、PBRは1.52と米国と比べてとてもバリューです。
ツイッターを眺めていても「ヨーロッパ株に投資するぜ!」と表明する投資家はかなりの少数派で、投資過熱感がまったくないところに好感が持てます。
「人の行く裏に道あり花の山」の投資格言、「石音の反対に打て」の囲碁格言を考えても、投資家からの注目度の低いヨーロッパ株式に投資をおこなうのは妙味があります。
(VGK vs S&P500 – Yahoo Finance)赤線:VGK / 青線:S&P500
VGKはリーマンショック以降、S&P500と大きく差を開けられていますし、昨年2018年にしても高値から20%超も取引値を落としています。
ヨーロッパが割安でも買われない理由はいくつかありますが、ひとつは《金融危機の卵》がヨーロッパにはたくさん埋まっているのが大きいです。
- 2010年 欧州ソブリン危機(ソブリン債格下げパニックとギリシャの財政破綻危機)
- 2015年 グレグジット懸念(ギリシャのEU離脱懸念)
- 2016年 イギリスのEU離脱国民投票
- 2018年 イタリアの財政危機、ドイツ銀行の破綻懸念、フランスの大規模デモ
私は恥ずかしながらヨーロッパの情勢にあまり明るくないのですが、調べれば調べるほどにユーロ圏やべーなって感じです。
ヨーロッパ諸国のなかでとくに財政状態がやばい国々は《PIIGS》の略称で呼ばれます。
具体的に
- Portugal(ポルトガル)
- Ireland(アイルランド)
- Italy(イタリア)
- Greece(ギリシャ)
- Spain(スペイン)
の5カ国ですね。豚共(pigs)を連想させる略称ですから、けっこうひどい呼び名ではあります。
VGK構成銘柄に含まれるPIIGSの比率は[ポルトガル 0.3% / アイルランド 0.5% / イタリア 4.1% / ギリシャ 記載なし /スペイン 4.9%]となっており、合計すると 9.8% です。
VGK国別構成比率のトップはイギリス 28.1% EU離脱問題で揉めている最中です。共通通貨であるユーロは初めから導入していません。
イギリスと同じように、EU加盟であるがユーロは非導入な国は、スウェーデン 4.7%、デンマーク 2.8%、ポーランド 0.7%がVGKに含まれています。
EU非加盟国はスイス 13.8%、ノルウェー 1.5%の2国です。
以上をまとめると、VGKに含まれる国別割合は
- EU加盟 ユーロ導入国 48.4%
- EU加盟 ユーロ非導入国 36.3%
- EU非加盟国 15.3%
となります。
PIIGS諸国の財政問題はたしかにリーマンショック並みの金融危機を引き起こし得る爆弾ではあるものの、危機が目に見えている以上は対策が講じられますし、VGKによる分散投資でそこそこリスクは抑えられるんじゃないかと考えています。
とはいえヨーロッパへの投資がなかなか難しい問題を孕んでいるのも事実です。高齢化と福祉の問題もありますし、移民問題もあります。
私もVGKへの投資はかなり悩んでいるところではありますが、投資するにしてももう少しヨーロッパについて勉強してからにしたいなと思う次第です。
もし世界分散投資で悩むのならば、はじめからVT(バンガード トータル ワールド ストックETF)を買っておくのがシンプルで一番ですね。
それでは明日も頑張っていきましょう。たこたこ^~