年利50%の美味しい投資? サイト売買のリスクとは何か

ほえほえ^~インカムゲイン大好き投資家のほえタコです。

実は最近、年利50%のハイリスク・ハイリターンな投資案件にチャレンジしています。

怪しい! と思われるかもしれませんが、実際に怪しい案件もたくさんあるのでその感覚は正しいです。

何をやっているかというと「サイト売買(サイトM&A)」と呼ばれる投資で、Webサイトやブログを売り買いするビジネスです。

サイト売買ではWebサイトの売却価額の相場が「月収益の20ヶ月分前後」だとされています。(もちろん運用形態・ジャンルによってかなり変動します)

つまり広告やアフィリエイトなどで月1万円の収益があるWebサイトであれば20万円、月10万円の収益があるWebサイトであれば200万円で売れるということですね。

これは買い手側からすれば、すごい高利回りです。売却後も収益が変わらないのであれば、2年で元が取れてしまう。年利50%の超お買い得投資案件です。

当然ながら、こんなに条件の良い高利回りでWebサイトが売りに出されるのには、理由があります。

サイト売買におけるリスクを下記に列挙し、その対策も合わせてご紹介します。

サイト売買の主なリスク

利回り50%のWebサイトが売却されるとはすなわち、売主が「年利50%の価格で良いから今のうちにWebサイトを手放したい!」と考えていることの裏返しです。

つまり、売主だけが知っているマイナス材料があるわけです。マイナス材料には次のようなものがあります。

1.旬を過ぎた(下落トレンドの)案件を扱うサイト

例えば「仮想通貨の投資情報サイト」のように、一時期はブームとなり大量のアクセスを集められたものの、ビットコイン・バブル崩壊後は右肩下がりでサイトのPVと収益が落ちてゆくようなパターンはよくあります。

昨年2018年は、非常にたくさんの仮想通貨関連サイトが売りに出されていました。

こうした落ち目のサイトを買うのは基本的に「逆張り」であり、割安で手に入らない場合は避けた方が無難です。

  • Googleアナリティクスのデータを共有してもらい、サイトのPVが右肩下がりでないかをチェックする
  • そのサイトの扱うテーマが一時のブームに終わるものでないかを判断する

2.検索エンジンのアップデートにより主要キーワードが圏外に飛ばされたサイト

昨年2018年8月にGoogle検索エンジンのコアアップデートがあり、その影響により「健康・金融系」の案件を扱うサイトの多くが軒並み検索順位を落としました。

健康サプリメントやカードローンなどを収益柱としていたアフィリエイターのなかには、今回のアップデートにより収益を9割以上失った人も少なくありません。

本来「お金や健康」の話題は慎重に取り扱うべきであり、とくに医療系の記事などは素人が生半可な知識で書いて良いような分野ではありません。

それを今までは多くのアフィリエイターが収益欲しさに「この病気の症状にはこのサプリメントを飲もう!」「お金に困っているならカードローンで借りよう!」といった無責任な押し売り記事を量産するものですから、Googleがこれに対策してくるのは当然と言えます。

株式投資家であれば「医薬品会社(バイオセクター)の株を個別で買うのはハイリスクである」という認識があると思いますが、Webサイト売買においても医療系と金融系のサイトはハイリスク・ハイリターンです。

  • Google検索エンジンのコアアップデートの内容を把握しておく
  • YMYL(Your Money or Your Life =お金や健康)を取り扱うサイトの購入判断は慎重に
  • そのサイトの集客のかなめとなっている記事の検索順位を確認する

3.法律的にグレーな「やましい」コンテンツを持つWebサイト

何年か前に2ch掲示板のまとめサイトが大量に投げ売りされていた頃がありました。

2chまとめサイトのような独自コンテンツを持たない著作権侵害サイトは、検索エンジンにも対策されますし訴訟リスクもありますから、買うべきではありません。

他に

  • 漫画のネタバレサイト
  • 写真を無断転載している旅行案内サイト
  • 怪しい情報商材のサイト
  • 出会い系サイト
  • 文字単価0.1円でクラウドソーシングに発注し、外注ライターに格安で記事を書かせて作ったようなサイト
  • アイドルの不倫問題など、他者の名誉を傷つける可能性のあるコンテンツを持つサイト
  • 無許可でテレビのキャプチャやアイドルの写真を記事中に掲載している芸能サイト
  • エセ科学系のサイト

などなど、気をつけるべきサイトはいろいろあります。

アイドル特化型の芸能メディアはよく売却案件で見かけますが、著作権ですとか個人情報保護ですとかの懸念があり、個人的に手を出す気にはなれませんね。

政治系メディアも、その主張内容が過激であれば名誉毀損で訴えられるリスクがあり、手出し無用といったところです。

  • サイトの文章や画像が他者の著作権を侵害していないかチェックする
  • 記事の「質」を何より重視する
  • 法律的にグレーなサイトには手を出さない
  • 倫理的にアウトなサイトにも手を出さない

4.運営に手間や費用のかかるタイプのサイト

これは特殊なタイプかもしれませんが、Webサイトの運営にすごい手間や費用がかかってしまい、それで手放したいという案件も少なくないです。

利回りが高くても、そのサイトを維持するのに必要な労力&コストを加味しなければ、割安かどうかは判断できません。

手間や費用のかかるタイプのサイトには次のようなものがあります。

  • ECサイト、会員制サイト(顧客への対応が必要)
  • ニュースサイト、最新トレンドを扱うメディア(日々の記事更新が不可欠)
  • Webツール、ブラウザゲーム(プログラミングの知識が必要)
  • 専属ライター譲渡付き案件(ライターへの発注業務が必要)

いずれにせよメンテナンスが大変で、難易度の高い案件です。

じつは私自身も、趣味プログラミングで作った占いサイトをひとつ運営しているのですが(これ、仮に他者に譲渡することがあっても絶対にコードの中身理解されないだろうな……)というような目を覆いたくなるスパゲッティコードになっています。

もはや制作者である私にさえ、どういう仕組みで占いシステムが機能しているのか理解できないくらいです。

表面的な利回りだけでなく、運営にかかる手間やコストを確かめましょう

5.その他のリスク

記事が長くなりすぎたので、あとはざっくりとまとめます。

その他のリスクには次のようなものがあります。

  • アフィリエイトの「特別単価」が収益に計上されている案件
    → 特単条件についてはASP側と交渉しなければならず、譲渡後に特単が取れなかった場合は収益減となる
  • サイト移転に技術的に失敗するリスク
    → ブログサービスからWordPressへの移転では、思ったより作業の手間がかかる。URLのリダイレクト処理が必要な場合あり、SEOに影響が出るケースも
  • SNSからの流入が多いサイトのリスク
    → SNSアカウントも譲渡してもらう必要があるものの、その人になりきってSNSを運営することは難しく、ファン(読者)が急速に離れてゆくリスクがある
  • 詐欺にあうリスク
    → 仲介業者を挟まず掲示板で知り合った相手と直取引をする場合は注意が必要。高額の売却案件では契約書を取り交わした上でエスクロー入金で仮払いするのが無難

以上、サイト売買のリスクはこんなところです。

年利50%の美味しい投資案件には当然ながらたくさんのリスクがあるというお話でした。

株式に投資するのであっても、Webサイトに投資するのであっても、考え方は同じです。

大切なのは「自分が長期的に安心して保有できる」と判断する優良案件を選び、安値で買うことです。

ほえタコが具体的にどのような売却案件を狙ってサイトを購入しているのかについては、また別の機会にご紹介します。

それでは明日も頑張っていきましょう。たこたこ^~