「心の会計」を利用して米国グロース株を長期保有する方法

ほえほえ^~、どうも、ほえタコです!

ほえタコは現在、ポートフォリオの100%をHDV(iシェアーズコア米国高配当株ETF)で運用しています。

HDVは米国の優良高配当企業の株式を集めたETFです。このETFにアマゾンやアップルやフェイスブックのような今を輝くITグロース株は一切含まれておらず、エクソンモービルやシェブロンのような不人気(?)銘柄群を中心に構成されています。

私だって本音を言えば、アマゾンやアップルやフェイスブックに投資したいです。

もっと言えば、アトラシアン(TEAM)やオクタ(OKTA)のような将来性のあるグロース株に全力投資したいとさえ考えています。

しかしながら結局のところ、自分のメンタル(握力)に自信がない。幾多の乱高下、暴騰と暴落を経て、長期的にホールドし続ける自信がない。10%も株価が下がれば正気を失って狼狽えて投げ売りしてしまう。

投資において最も大きなリスクは、自分自身のメンタルなのです。

心の会計「250円」の場合
このあとお腹を壊して救急車で運ばれて治療費1万円かかった(実話)

「心の会計」を利用してグロース株を長期ホールドできるか?

行動経済学の世界ではすっかり有名になった「心の会計」(Mental accounting)なる心理作用があります。

これは「ケーキは別腹でしょ!!」みたいな話で、私たちは無意識のうちに、心のなかで複数の金銭感覚を使い分けています。

例えば「毎日一生懸命働いて貯めた100万円」と「宝くじで運良く当たった100万円」とでは、金銭的価値としてはまったく同一であっても、心理的にはまったく別物です。察しのとおり、宝くじやギャンブルで手に入れたお金は散財しやすいあぶく銭です。

要らない買い物をして10万円を無駄にしてしまったとき、その資金源が給与所得であればショックは絶大ですが、宝くじの当選金であれば(まぁどうせ元々は無かった金やしな……)と諦めもつきます。

もっとニッチな例を挙げると「ETFの経費率」や「投資信託の信託報酬」がたったの 0.01% 高いか低いかを気にする投資家が、スプレッド手数料の取られるFXやCFDのトレードを無駄に繰り返してしまう。

彼らのなかでは「長期投資するETFや投資信託の保有コスト」を節約することは重要だが、「短期トレードにかかる取引コスト」は別勘定であるとする心の会計が働いています。

それで結論を書いてしまうと、無配グロース株に長期投資するのであれば「給与所得以外の資金から投資をおこなう」のが良いのではないかと私は考えました。

給与所得以外の資金とはすなわち、

  • Google AdSenseやアフィリエイトなどの副業収入
  • フリマアプリなどで不用品を売却して得たお金
  • 楽天ポイントやTポイント(それぞれ楽天証券、SBI証券で投資可能)
  • 臨時ボーナス、手当、還付金など、給料と切り離して考えられるもの

などですね。

例えば

  • Google AdSenseの広告収入でグーグル(GOOG)の株を買う
  • Amazon アソシエイトの紹介料や、KDPのロイヤリティ収入でアマゾン(AMZN)の株を買う
  • メルカリの売上金でメルカリの株を買う

みたいな投資法も面白いかもしれません。

心のなかでは「日本円の代わりに、その企業の株式で報酬を受け取っている」というロジックが組めるからです。

働いて稼いだお金で買った株が含み損になるから私たちは大きなショックを受け、ときとして狼狽売りなど正常でない判断を下してしまいます。

もし投資資金の100%を「働かずに稼いだお金」にできるのであれば、豆腐メンタルの私でも積極的にグロース株に投資できるでしょう。

心の会計「2,500円」の場合
機能や性能が同じでも電化製品は上位モデルの方を買いたくなってしまう

パッとしない高配当バリュー株を長期ホールドしやすいのは何故か

私はポートフォリオの100%がHDV(iシェアーズコア米国高配当株ETF)です。

なぜHDVなのかというと、心理的に、豆腐メンタルの自分でも長期ホールドしやすいと考えているからです。

HDVが長期ホールドしやすい理由は、

  • 景気後退に強い生活必需品・ヘルスケア・エネルギーセクターの比率が多く、不景気時に持ちやすい
  • 市場平均よりも標準偏差が小さい(株価が乱高下しにくい)
  • 構成銘柄が頻繁に入れ替わるため、個別企業の決算を気にしなくて良い
  • 高配当である

の4点に加えて「パフォーマンスに期待していない」というのが最も大きいです。

これも心の会計のひとつです。

仮に同じ損失額(含み損)であったとしても、投資時の期待度によって感じ方が変わります。

株価の値上がりに大きな期待を寄せて投資したグロース株が暴落し、市場平均にパフォーマンスでボロ負けしたら、それはショックです。「こんなことなら素直にS&P500を買っておけば良かった」と後悔するでしょう。

しかし、HDVが(原油暴落の影響など受け)パフォーマンスで市場平均にボコボコに負けたとしても「まぁ、HDVが市場平均に負けるのはいつものことやしな。はじめからあんま期待してないし」とさほどダメージは受けません。

企業の株式は、期待で買われて、失望で売られます。

はじめから期待をしなければ、狼狽売りをする心配はない。

アニメのヒロインが「こんなつらい思い(失恋)をするならば、はじめから恋なんてしなければ良かった」とか「人に裏切られるのが怖いから、私は最初から誰にも心を開かない」みたいなことを口走るのと同じように、長期ホールドに必要なのは、案外、投資対象に期待し過ぎないドライな心なのかもしれません。

心の会計「25,000円」の場合
数万円での損切りに成功すると、自分がなぜか賢い選択をしたかのような錯覚に陥る


私、ほえタコは今までHDV一筋で投資をしてきましたが、ブログの広告収入が溜まったらそれでグーグルにでも投資しようかなと考えています。

「グロース株は別腹だもん!」みたいなことが言えるくらいに、せめて副業で稼げるようになりたいです(泣)

それでは明日も頑張っていきましょう。たこたこ^~