HDVに含まれる情報技術セクター企業とは

ほえほえ^~、HDVに100%全力投資しているほえタコです。

さっそくですが、HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)が保有する銘柄のセクター比率は次の通りとなっています。(※18年11月現在)

エネルギー21.15 (%)
生活必需品21.13
ヘルスケア21.1
公益事業8.22
通信7.84
資本財・サービス6.79
情報技術5.35
一般消費財・サービス4.77
金融2.29
素材0.87

ご覧の通り「エネルギー・生活必需品・ヘルスケア」の3つで6割強を占めており、2017年の相場上昇の牽引役となった情報技術セクターは5.35%しか含まれていません。

HDVのベンチマークとなるモーニングスター配当フォーカス指数では

  1. エコノミック・モート評価
  2. デフォルト懸念スコア
  3. 配当利回り

の3つでスクリーニングをかけて銘柄選定をおこなっています。金融セクター・情報技術セクターの企業がHDVに少ないのは、自己資本比率や配当利回りの基準を満たせず弾かれている結果とも言えます。

では逆に気になるのが、HDVの選定基準を満たした情報技術セクターの企業はどんな企業であるかということ。結論から述べると、HDVを構成する情報技術セクター企業は次の3社のみです。(18年11月時点)

ティッカー銘柄名保有比率(%)
CSCOCISCO SYSTEMS INC4.5
PAYXPAYCHEX INC0.49
MXIMMAXIM INTEGRATED PRODUCTS INC0.36

もっともHDVは売買回転率が高く年4回も銘柄を入れ替えますから、この記事をご覧の頃には変わっているかもしれません。

このなかで最も保有比率の高いシスコシステムズ(CSCO)は名前くらいは聞くことがあるものの、事業内容を理解するのは難しいです。ものすごく簡単に説明すると、パソコンをインターネットに繋げるための装置(ルーター)を作っている会社です。それも商用の、大きくて高価なやつです。

今はどこの会社もIT化していますから、オフィスにはたくさんのパソコンがあります。100台なら100台のパソコンを有線LANなりWi-Fiなりでインターネットに接続しなければ仕事ができないわけで、これを担っているのがシスコシステムズ製の商用ルーターです。

で、ルーターに対しては外部からハッキングをかけて情報を不正入手するサイバー犯罪がありますから、それに対するセキュリティシステムなんかも同社は提供しています。IT企業の人でなければそういったルーター接続ですとかセキュリティ対策ですとか「ようわからんわ!」って話になりますから、一般企業向けのカスタマーサポート、テクニカルサポートも同社の重要な事業となります。

あとは業務用のビデオ会議システムですとか、最近流行りのIoTなんかにもシスコシステムズの製品が使われています。

二番手のペイチェックス(PAYX) は給与計算・人事管理アプリケーションを提供している会社です。

三番手のマキシム インテグレーテッド プロダクツ(MXIM) はいわゆる半導体銘柄で、集積回路を製造開発しています。

HDV情報技術3種 vs VGT(米国情報技術セクター平均)

HDVの保有するCSCO、PAYX、MXIMはいずれもエコノミック・モート(競合他社に対して優位に立てる経済上の堀)を持ち、かつデフォルト懸念がなく、かつ配当利回りが高いの三拍子が揃っているはずです。そのような優良企業でなければ、HDVには選定されません。

記事執筆時において、HDV情報技術3種の客観的指標は次の通りとなっています。

ティッカー配当利回り(%)予想PER予想PBR
CSCO2.9816.364.94
PAYX3.2824.0710.48
MXIM3.4520.77.69
VGT(セクター平均)1.0934.756.74

参考までにセクター平均であるVGT(バンガード米国情報技術セクターETF)と比較しています。

セクター平均と比べるといずれもPERは低いですが、割安と呼べるほどでもありませんね。HDVが選出するのはあくまで高配当銘柄であって、バリュー銘柄ではないからです。

ただ、高配当のまま放置されている銘柄というのは、概して不人気とも言え、平均よりも割安である傾向はあります。

青:CSCO赤:PAYX黄:MXIM / 緑:VGT(セクター平均)

HDVは構成銘柄を頻繁に入れ替えるためあまりこういう比較は意味がないのですが、こちらも参考までに。HDV情報技術3種であるいずれの銘柄も、情報技術セクターの平均にパフォーマンスでは劣っています。

青:CSCO赤:PAYX黄:MXIM / 緑:S&P500(市場平均)

S&P500指数と比べてもパフォーマンスは五分五分かやや負けていると言えますから、2017年に情報技術セクターが大きく躍進した恩恵は、HDVではほとんど得られていないことになります。

したがって、HDV自体がキャピタルゲインを期待するような性質のETFではないということですね。Amazon、Google、Facebook、Nvidiaのような大人気グロース株はHDVに入る余地がありませんから、当然といえば当然です。

値上がり益が期待できない反面で、HDVはディフェンシブ性には優れたETFであるとされます。(リーマンショック時のデーターが存在しないため何とも言えないものの)

例えば2018年は人気が過熱していた情報技術セクターの上昇トレンドが総崩れした年で、Nvidiaは年初来高値から40%以上も暴落しています。

対してシスコシステムズ(CSCO)の株価は軟調ではあるもののヨコヨコで推移しており、情報技術セクター総崩れの影響をほとんど受けていません。今月14日の決算発表では純利益が前年同期比48%増と堅調に業績が推移しています。

こうした投資家からあまり期待されていない(人気が過熱化していない)企業群に投資できるのがHDVの良いところでも悪いところでもありますね。

市場平均には負けても構わないから、安定したインカムゲインを得て配当金再投資を続けたい」という人にはHDVが向いていると思います。事実、私もそうした理由でポートフォリオの100%をHDVに投資しています。

市場平均に負けたくない人は、VTI(全米株式インデックス)やS&P500に投資するのが良いでしょう。

HDVは長期的に見ても市場平均に負ける可能性の方が高いです。(現にアンダーパフォームしていますし)金利上昇局面では高配当株に逆風が吹きます。

なんにせよ、たとえ含み損を数年抱えることになったとしても心理的ストレスを抱えずに、気長に積立投資できるような投資対象を見つけるのが一番です。

今日はこの辺で。たこたこ^~