ウィズダムツリー新興国株高配当ファンド(DEM)はインカム分散投資に使えるか

ほえほえ^~、どうも、高配当ETF愛好家ほえタコです。

新興国株式に投資しようとするとき、まず候補の筆頭に挙がるのがVWO(バンガードFTSEエマージングマーケッツETF)です。

VWOは経費率0.14%にして香港・台湾・中国・インド・ブラジル・南アフリカ・ロシア・タイ・メキシコ・マレーシアの新興国各国のおよそ4千社に分散投資できる素晴らしいETF、まさに新興国株投資の決定版とも言えるETFです。

とはいえ、新興国への投資は忍耐力が試されるのも事実です。

高いGDP成長率、人口増加、割安なバリュエーション。なのに何で新興国株は上がらないんじゃーい!といった感じです。

明確なビジョンある投資家であれば構わないのですが、不確実な未来に怯える私のような豆腐メンタル投資家にとっては配当金(分配金)こそが長期投資の支えになります。これは完全に心理的な問題ですが、決して無視のできない要素です。

DEM(ウィズダムツリー新興国株高配当ファンド)は18年12月現在、分配金利回り4.59%と大変高配当なETFです。経費率は0.63%と高めですがインカム分散投資の候補になり得ます。

DEMのパフォーマンス

青:DEM(新興国高配当)VWO(新興国市場)

上図は「分配金再投資込み」のパフォーマンスです。分配金再投資込みであれば、DEMがVWOをアウトパフォームしています。

とはいえリーマンショック前から新興国株に投資していた場合、分配金再投資を続けたとしても10年後の今でようやっとプラマイゼロでトントンの成績。

もし分配金再投資をしていなければ今でも-20%の含み損状態ですから、いかに新興国株投資が難しいかを思い知ります。ちなみに分配金再投資なしでのパフォーマンスでは、DEMとVWOはほぼほぼ同じになります。

DEMの分配金推移

YEAR年間分配金(ドル)
20070.48800
20081.90200
20091.45900
20101.93700
20112.27800
20121.88400
20132.09181
20142.32305
20151.64876
20161.35636
20171.66478

DEMは設定が2007年7月なので、2007年の分配金は必然的に少ないです。

以降10年間は上がったり下がったりで推移しています。当然ながら新興国市場の浮き沈みに分配額は影響を受け、中国株バブル崩壊後の2016年は最低水準に落ち込みました。

DEMの国別投資比率

18年12月現在のDEM国別投資比率は次の通りです。比較対象として、丸括弧内にVWOの保有比率も併記しています。

DEM保有比率(VWO保有比率)
1.台湾25.29%(14.1)
2.中国21.53%(34.7)
3.ロシア15.98%(3.8)
4.南アフリカ7.67%(6.8)
5.香港5.90%(-)
6.ブラジル4.17%(8.5)
7.インド3.77%(11.7)
8.マレーシア2.74%(3.2)
9.タイ2.59%(4.0)
10.トルコ2.16%(0.8)
11.インドネシア2.13%(2.4)
12.メキシコ1.31%(3.0)
13.韓国1.27%(-)
14.ポーランド1.11%(-)
15.チリ0.87%(1.3)
16.チェコ共和国0.75%(0.2)
17.フィリピン0.57%(1.3)
18.ハンガリー0.07%(0.3)

香港を中国に加えるか否かでDEMとVWOとでは取り扱いが異なるのですが、どちらにせよVWOは中国が多く、DEMでは台湾の割合が大きいです。

あと保有比率は小さいですが、DEMには韓国が新興国として入っているのが特徴です。(バンガード社のETFでは韓国は先進国の方に入っています)

ロシアの保有比率が15.98%とそこそこ大きいのも特色と言えるでしょう。ロシアの高配当銘柄として、大手石油会社のTatneftとLukoil、天然ガスのGazprom、非鉄金属(ニッケル)生産のMMC Norilsk Nickel、大手商業銀行のSberbank of RussiaあたりがDEMの構成銘柄上位に入っています。

新興国かつ高配当銘柄ということでコモディティ全般(原油・天然ガス・貴金属・非金属・大豆・トウモロコシ…etf)の影響は多分に受けやすいと言えます。

DEMのセクター別投資比率

セクター別ではこのようになっています。

セクターDEM保有比率(VWO保有比率)
金融22.07%(28.90)
エネルギー17.81%(9.25)
素材14.98%(8.00)
コミュニケーションサービス10.89%(4.63)
情報技術10.04%(22.68)
一般消費財6.01%(7.26)
公益事業4.70%(3.22)
生活必需品4.68%(6.41)
資本財4.05%(6.90)
不動産3.84%(-)
ヘルスケア0.81%(2.93)
その他0.11%(-)

やはりエネルギーセクターの割合が大きいですね。

コミュニケーションサービスは、一般的には電話会社が含まれるセクターです。

DEM保有比率トップは「中国移動通信」で世界最大のモバイル通信事業者です。携帯電話の契約者数は7億6000万人とのことで、その規模の大きさに驚かされます。

DEMの投資判断

ほえタコとしてはDEM(ウィズダムツリー新興国株高配当ファンド)に投資する予定は今のところ無いです。

というのもほえタコはポートフォリオの100%をHDV(iシェアーズ・コア米国高配当株ETF)で運用しており、HDV自体のエネルギーセクターの比重が大きいため、HDVとDEMを組み合わせてもあまりリスクの分散にはならないなと考えるからです。

また、HDVはβ値や標準偏差を見ても米国株マーケットとはそこまで相関しておらず、むしろβ値ではHDV(0.63)よりもDEM(0.93)の方が高い結果が出ています。つまりどういうわけかDEMの方が米国市場に対する感応度が高いというわけですね。

以上の理由で、同じ高配当でもDEMにはあまり食指が動かないのが正直なところです。

とはいえ、新興国に投資をするのであればVWOよりもDEMが好みです。

これは心理的な問題にはなりますが「高配当の方が長期投資のメンタルを保ちやすい」と考える人にとって、DEMは新興国投資の良い選択肢になり得ます。

最近では投資ブロガーの多くが米国株賛美ですが、米国が常に勝ち続けるということはありません。いずれはやってくる新興国のターンを考えれば、タイミングを見計らってVWOやDEMに投資するのはありだと思います。

なんにせよ、自身の心理的効用を最大化させる投資対象を選ぶことが、最も大切です。

それでは明日も頑張っていきましょう。たこたこ^~