ほえほえ^~、どうも、ほえタコです。
私は愚かなことに、2017年夏頃から2018年初頭にかけて仮想通貨に投資していました。今となってみれば典型的なバブルであったものの、当時は周りの熱狂に押し流され、ビットコインにレバレッジをかけて買っていました。
不幸中の幸い(?)というべきか、2018年1月26日に世間を騒がせたコインチェック社のXEM流出事件を受けて目が覚め、その時点で仮想通貨投資から全撤退したおかげで収支はトントンで済みました。
年初に100万円分、仮想通貨に「分散投資」していたら?
じつは2018年1月1日の年始め、ほえタコは100万円を仮想通貨に「分散投資」する作戦を立てていました。
具体的には
- BTC(ビットコイン)
- XRP(リップル)
- XEM(ネム)
- ETH(イーサリアム)
- BCH(ビットコイン・キャッシュ)
- LSK(リスク)
- MONA(モナ)
- Mosaic:CMS(コムサ)
の8通貨にそれぞれ12万5千円ずつ、計100万円を均等分散投資する予定でした。
当時、ビットコインの価格は200万円を突破し、将来的には5000万円を超えるのではなどという展望も噂された、バブル真っ盛りの頃です。
このときのほえタコは、こう考えていました。
「8つの仮想通貨に分散投資しておけば、仮に7通貨が暴落して半値になったとしても、残りの1通貨が10倍に値上がりすれば元は取れる。楽勝だぜ!!!」
そう、当時は仮想通貨の個別銘柄が10倍や20倍に値上がりすることは珍しくなく、分散投資させてどれかひとつが当たれば大儲け!!という世界だったのです。
(例えばXEMなんかも20円 → 200円へと、たった2ヶ月くらいの期間で大暴騰しました)
もしも上記の「100万円分散投資戦略」を続けていたら、2018年12月5日現在の運用資産は次のようになっています。
運用資産総額
100万円 → 9万4432円 (損益率:マイナス 90.5%)
なんということでしょう!!! 100万円が9万円に!!!
恐ろしい世界です。
最も暴落率が軽微なのがBTC(ビットコイン)で、年初に10万円投資していたら今では2万5千円くらいになっています。それでも75%のドローダウンですから、リーマンショック時の米国株よりもずっと下がっています。
そして最も下落率がひどかったのがMosaic:CMS(コムサ)で、年初に10万円投資していたら今では4千円くらいになっています。マイナス96%のドローダウンです。
いずれにせよ、仮想通貨の均等分散投資戦略などまったくの馬鹿げた作戦であったことがよくわかります。
価値を理解できないものに投資してはいけない
今回、私の得ることができた教訓は「価値を理解できないものに投資してはいけない」です。
ビットコインの価格にどのような根拠があるか、説明のできる人はいません。当時は「マイニングにかかるコストがビットコインの最低価格を担保している」などの説を唱える人がいました。
しかし今、BTCの価格が50万円を割ったことで採掘の採算が取れなくなり、多くのマイニング業者が撤退を始めています。
「個人間送金」としての価値を仮想通貨に見いだす人もいましたが、キャッシュレス化が世界より遅れているとされる日本国内でもLINE Pay・Paymo・kyashなどの個人間送金アプリが台頭しつつあります。わざわざ手数料を支払ってまで、価格変動リスクが高すぎるビットコインを買う理由がどこにもないわけですね。
もしも仮想通貨ないしブロックチェーン技術の未来を信じるのであれば、仮想通貨そのものではなくバンガード 米国情報技術セクター ETF(VGT) のような米国の技術セクター企業全体に投資できるETFを買った方が、よほど期待値は高いでしょう。
個別株であればマイニングPCのグラボを作っているエヌビディア(NVDA) は株価が高値から40%以上の値下がりしてバーゲンセール状態になっています。
ビットコインとエヌビディアの決定的に異なるところは、エヌビディアの株価がこれまで過大評価されていてバブルが弾けたのだとしても、企業がこれからも利益を上げ成長し続けるのであれば、株価はまた上がるということです。

エヌビディア5年チャート
企業の株価には根拠があります。実体的な価値があります。
配当金を出す企業であれば、将来に得られる配当を現在価値に直す「配当還元モデル」を用いればその理論株価を算出できます。無配のグロース株は理論株価を出すのが難しいとされますが、企業が毎年稼ぐ利益と成長率が、そのたしかな根拠となっています
今にして思えば、価格の裏付けが何もない仮想通貨に多額の投資をしてしまった私は、投資家としても大失敗でした。
仮想通貨ブームが過ぎ去った今、アフィリエイト・ブロガーたちは今度は「FXの自動売買サービス」の宣伝に躍起になっています。
しかしながら賢明なる投資家はそうした儲け話には耳を貸さず、自分にとって「価値を理解出来ないもの」には投資しないことが大切です。
それでは明日も頑張っていきましょう。たこたこ^~。