ほえほえ^~、新年あけましておめでとうございます! どうも、HDV全力投資家のほえタコです。
HDV(iシェアーズコア米国高配当株ETF)に投資している人ならたぶん多くの方が疑問に思っていると思うのですが、
「HDVの売買回転率は57%だって!? しかも3ヶ月に1回の頻度でコロコロと構成銘柄を入れ替えているだって!? それってぶっちゃけパフォーマンスにどのくらいの影響を与えているのさ」
ということです。
私も気になったので「銘柄入れ替えを行わなかったと仮定したHDV」と「ふつうのHDV」とで2019年のパフォーマンス比較をおこなってみました。
今回比較対象として使用するのは《2018年12月12日時点でのHDVのポートフォリオ》です。これを仮に《旧HDV》と名付けます。
※たまたまパソコンにEXCELデータが残っていました。
この旧HDV以降、HDVは「18年12月・19年3月・6月・9月・12月」と計5回の銘柄入れ替えを行っています。この売買回転がパフォーマンスにどのくらい影響を与えたかを調べます。
参考までに、旧HDVと2020年1月現在のHDVとでは、上位陣だけでもこれだけ構成銘柄が異なります。
旧HDV・新HDV 構成上位20銘柄比較
旧HDV保有銘柄 | 保有比率(%) | 新HDV保有銘柄 | 保有比率(%) |
---|---|---|---|
XOM | 9.4 | T | 9.95 |
VZ | 7.71 | XOM | 9.68 |
JNJ | 7.57 | JNJ | 6.74 |
CVX | 6.43 | VZ | 6.65 |
PFE | 6.33 | CVX | 6.08 |
PG | 6.02 | WFC | 5.38 |
KO | 4.77 | PFE | 5.29 |
CSCO | 4.66 | CSCO | 4.17 |
MRK | 4.29 | KO | 4.12 |
PEP | 4.03 | PEP | 3.48 |
MO | 3.39 | AMGN | 2.33 |
MCD | 2.64 | TXN | 2.27 |
MMM | 2.34 | MMM | 2.26 |
DUK | 2.2 | GILD | 2 |
LLY | 1.76 | SLB | 1.9 |
BMY | 1.73 | DUK | 1.84 |
D | 1.71 | SO | 1.77 |
UPS | 1.66 | USB | 1.57 |
SLB | 1.44 | WMB | 1.21 |
WMB | 1.06 | PSX | 1.04 |
※旧HDV = 2018年12月12日、新HDV = 2019年12月30日時点
上位陣だけ見てもだいぶ新旧で別物になっているのが分かります。HDVの売買回転率の高さは伊達ではありません。
旧HDV vs 新HDV パフォーマンス比較
さて、パフォーマンス比較です。
(※ Backtest Portfolio Asset Allocation より)
ほぼほぼ似たような動きですが若干の開きがありますね。なお期間が1年ですので、双方とも配当金再投資は加味していません。(配当金再投資込みでも比較しましたが結果はほとんど同じです)
比較対象 | 旧HDV | HDV |
---|---|---|
2019年パフォーマンス | 17.83% | 20.20% |
標準偏差 | 10.32% | 11.44% |
最大下落率 | -5.49% | -6.17% |
Sharpe Ratio | 1.44 | 1.49 |
Sortino Ratio | 2.7 | 2.55 |
米国株市場平均との相関 | 0.86 | 0.93 |
2019年のパフォーマンスでは「銘柄入れ替えをおこなったふつうのHDV」が「銘柄入れ替えをおこなわなかったと仮定したHDV」の成績を 2.37% 上回る結果となりました。
まぁ誤差の範囲内ですし偶然の産物に過ぎないのですが、結果論だけで言えば、2019年は銘柄入れ替えがHDVのパフォーマンス向上に一役買った形となります。
付け加えると、過去数年にわたってHDV構成銘柄の第一位に鎮座していたエクソンモービル(XOM)を押しのけて、今年の新規追加銘柄となったAT&T(T)が第一位となり、このAT&Tの成績が良かったです。
市場平均(S&P500)の2019年パフォーマンス31.35%を上回る、45.62%という好成績をAT&Tは叩き出しました。対してエクソンモービルは7.25%です。
なのでHDVホルダーとしては、今年はAT&Tサマサマでしたね。
ただ標準偏差や最大下落率等のリスク指標は旧HDVの方が良かったです。
なお年初に投資した場合の配当利回り(分配利回り)の差異ですが、
- 旧HDV:3.87%
- HDV:3.80%
となりました。
HDVの経費率が0.08%であることを踏まえると、これもほとんど誤差のようなもので、差異はほとんど無いと言えそうですね。
今回のまとめです。
HDVの売買回転率の高さ(高頻度な銘柄入れ替え)は1年スパンで見たときにパフォーマンスに大きな影響を与えるものではない。プラスにもマイナスにも、わずかな影響しか与えない。
「HDVは売買回転率が高すぎるから駄目だ!」といった話をたまに耳にしますが、HDVの追随するインデックス指数との乖離もほぼほぼありませんし、売買回転に伴うキャピタルゲイン課税やコストをHDVは(おそらく)回避して運用をおこなっています。
したがって売買回転が高いから悪いとは一概に言えず、この売買回転率の高さがどのように影響するかは、HDVがもう少し多くの下落相場を体験してからでないと語るのは難しいと思います。
売買回転でパフォーマンスがめっちゃ落ちてたらどうしようかと内心ではビクビクしながら検証をおこなっていましたが、実際はそんなことがなくて(むしろパフォーマンスが上がっていて)ほっとしました。
それでは明日も頑張っていきましょう。たこたこ^~